女性なら誰でも経験がありそうな、「ブラ上カパカパ問題」について、その原因と改善策を解説します。
ブラジャーの上部が浮いたり隙間ができるのは、一見胸が小さい人にありがちな問題に思えますが、実は胸が大きな人にも起こる現象。ブラに隙間があると、バストの型崩れにつながるので、それぞれの体型に合わせた原因を知ることで、しっかり対策することが大切です。
原因別のおすすめブラを具体的に知りたい方はこちらの記事でどうぞ。
インナーウエアー及びルームウエアー専門メーカーに15年以上勤務。デザイナーとしてバストアップブラ、楽ブラなどの商品企画に携わる。その後アウターの商品企画を兼務のうえ独立。フリーとして活動中。
ブラの上がカパカパ浮く・隙間ができる原因と改善策
ブラの上がカパカパ浮く・隙間ができる原因は、大きく分けて下の2つの問題が考えられます。
- サイズの問題
- 選び方の問題
順に説明していきましょう。
サイズが合っていない事が原因でブラの上が浮く問題
まずはブラジャーあるあると言えるほど一般的な、サイズが合っていない事が原因で起こる「ブラ上カパカパ問題」についてです。
原因
- カップサイズが合っていない
- アンダーサイズが合っていない
- 肩ひもの長さが合っていない
という3種類に分類することができます。各原因ごとに改善策を説明していきます。
①カップサイズが合っていない場合の原因と改善策
ブラジャーのカップの上がカパカパと浮く原因の1つに、カップサイズが合っていないということが考えられます。
「私はC70のはず!」などと思い込んでいませんか?
というのも、かなり前に採寸した結果を元に、なんとなくブラのサイズを決めて購入していくお客様がとっても多いんです。
女性の体は日々変わっているのが普通。改善策としてはこれを機会に再度セルフチェックをし、現在の正しいバストサイズを確認することです。
もう1つは左右のバストの大きさが違うため、片方だけ浮いてしまうという場合。こちらはパッドで調整するのが1番の改善策です。
大きい方の胸に合わせてブラを購入し、小さい方だけパッドを入れて調整するようにしてください。
よろしければ下の記事も合わせて読んでみてください。
②アンダーサイズが合っていない場合の原因と改善策
ブラジャーのカップの上がカパカパと浮く原因の2つ目は、アンダーサイズが合っていないという原因が考えられます。
カップサイズがきちんと合っていても、アンダーバストへのフィット感がゆるいとカップが胸にきちんとフィットせず、カップ上辺が浮いてしまうことがあります。
これはサイズの変化もありますが、ブラジャーの着け方に問題があるケースが多いようです。
改善策としては、正しいブラジャーの着け方を再確認すること。
アンダーバストにしっかりとフィットする位置でホックを調節し、その上で胸をカップへ入れ込むよう着け方に気を付ける様にしてみてください。
- ブラジャーのストラップを腕に通し両肩にかけて、カップ下をアンダーバスト部分に合わせます。
- 上半身を軽く前にたおし、カップのワイヤーを胸の下にあて、ぐっと持ち上げます。そのままの姿勢でブラジャーのホックを止めます。
- 片手でブラジャーのアンダーを押さえながら、もう片方の手で脇のお肉を前方へ寄せてカップ内へ完全に収まるように整えます。逆も同じように、カップ内へ収めましょう。
- 背中のアンダーベルトの位置を調節して肩甲骨の下くらいまで下げましょう。逆に前は少し持ち上げ気味にしてあげると、バストラインがキレイに見えます。最後にストラップの長さを調整してください。
- バストトップの位置が、肩とひじの真ん中くらいにあればOK!
③肩ひもの長さが合っていない
ブラジャーのカップの上がカパカパと浮く原因の3つ目は、ストラップ(肩紐)の調節が合っていないという原因が考えられます。
ストラップ(肩ひも)が長すぎるとブラジャーのカップの上がカパカパと浮きやすくなり、短くすぎるとバストが崩れてしまいます。
改善策としては、胸の高さを正しい位置に調整すること。
前述したブラジャーの着け方を参考に、着用の最後にストラップ調整をする手間を惜しまず、正しい位置に胸を固定する感覚でやってみてくださいね。
ブラの選び方が間違っている事が原因でブラの上が浮く問題
さてさて、次はブラジャーの選び方が原因でブラの上がカパカパ浮いてしまうパターンです。
選び方の問題は
- ワイヤーの長さや形状が合っていない
- カップの形状(パターン)が合っていない
という2種類に分類することができます。
①はいわゆるバージスラインが合っていない事例、②は上胸のカップのボリュウームがないなど、カップ自体のパターンや角度などが合わない事例です。
こちらはサイズ云々ではなく、ご自身の胸とブラジャーの形が合っていないという事なので少しやっかいですw
形が合っていないから、いくらサイズを変えてみてもしっくりこない。小さいサイズを選べばバストはつぶされ、大きいサイズを選べば浮きがひどくなってしまいます。
この問題は、体型やバストの形、肉質などで違いがあるため、一概に改善策をお伝えするのが難しいところですが…思い切ってメーカーやブランドを変えてみると、意外に解決してしまう場合があると思います。
売り場でフィッティングする場合、各メーカーのフィッターさんが色々提案してくれますよね?でもなかなか合うものがないwこれはブランドやメーカーが限定されることが原因の1つでもあるんです。
大きなメーカーの場合は様々なパターンがあるので問題ありませんが、そうでない場合は他の売り場もまわり、色々な商品を身に着けてみる事をおすすめします。
では、どんなバストにどんなブラが合うのか?いくつか例をあげて改善策を解説していきましょう。
【例1】バストが小ぶりな方
カップのサイズに関わらずバストが小ぶりという人。これは比較的痩せ型の方に多い例ですが、胸囲の幅が狭く、バージスラインの円周が小さめの人などです。
こういう人は、胸がカップにフィットしづらくなり、ブラの上がカパカパ浮いてしまうことがあります。
バージスラインとは、バストと脂肪の境界線のこと!ブラジャーのワイヤーが入っているアンダー周りをさします。
改善策としては、アンダーやカップサイズだけではなく、バージスラインを考慮してブラ選びをすること。具体的に提案すると、補正下着の『ブラデリス』がおすすめです。
『ブラデリス』は最近非常に人気のブランドで、バージスラインに注力したモノづくりをしている会社です。価格的にもワコールやトリンプと同じくらいなので、良かったら見てみてください。
【例2】上胸のボリュームが少ない(小さい)
次は上胸にボリュームがない人。
次項目でご紹介する、デコルテ痩せと少し似た状態になりますが、こちらは元々バストが小さめの人に多く見られる事例です。
こういう人はブラの上が最も浮きやすいため、分厚いパッドを入れてカバーしている人が多いようですが、あまりおすすめしません。胸を潰してしまっている場合が多いからです。
おすすめの改善策としては、カップの上辺の角度があるブラを選ぶのが良いでしょう。
上胸のボリュームが少なくてもブラ上辺の角度があるため、バスト沿ってフィットしやすくなります。
【例3】デコルテが痩せてしまった(垂れ気味バスト)
こちらも上胸にボリュームがないパターンですが、この場合は加齢などでバストが垂れ気味になってしまい、それに伴いデコルテが痩せてしまったという事例です。
クーパー靭帯が伸びてしまったり胸にハリがなくなってくると、どうしてもデコルテのボリュームがなくなり、ブラの上がカパカパうきやすくなってしまいます。
この場合の改善策は、リフトアップ効果の高いブラジャーを着けることです。
下からグイッと持ち上げ、正しい位置にバストトップをキープする効果の高いブラジャーを選ぶようにしてください。
【例4】左右の胸が離れている(離れ胸)
左右の胸が離れていると、中心寄りのブラ上辺が浮いてしまうことがあります。
離れ胸は元々左右のバストが離れている人もいますが、非常に多いのがバストが垂れてくる過程で外に流れてしまう事例。この場合はデコルテ痩せも同時に起こりやすいため、特にブラの上が浮きやすくなります。
改善策としては、L字ワイヤーを使用したブラを選ぶと良いでしょう。
一般的なU字型のワイヤーを着けた場合、ブラとバストの形状にギャップが出てしまう。それだけではなく、胸の中央にワイヤーが当たって痛くなってしまうことがよくあります。
【例5】店では合っていたのに時間が経つとカパカパする
お店でフィッティングした時はサイズもフィット感もピッタリで、すごくキレイなバストを作れたのに…ちょっと時間が経ったらブラの上に隙間ができて浮いてしまう。
こちらも結構多い事例ですが、これは集めた脂肪が脇に流れてしまうことが原因。比較的肉質が柔らかく、流れやすいバストに起こりがちの現象なんです。
改善策は脂肪をしっかりキープできるブラを選ぶ事。具体的には脇高設計でキープ力が高い機能を搭載したブラがおすすめです。
フィッティングの際は静止した状態だけではなく、腕を上げたりぐるぐる回したり、少し動いて試してみると良いでしょう。
最後に
ブラの上がカパカパ浮く・隙間ができるという問題は、胸が小さい人だけではなく、多くの人が抱えている悩みです。
今回の記事で「ブラ上カパカパ問題」はサイズだけの問題ではない事を理解し、ご自身にピッタリのブラ選びに役立てて頂けると嬉しいです。
今回の①ではブラが浮いてしまう原因と対策について、詳しく解説しました。事例別のおすすめブラを具体的に知りたい方はこちらの記事でどうぞ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。